紅堂居茶聞(工藤伸一)句集
【フキノトウ、これは俳句ぢゃないのかね?】

初空に紙凧(たこ)を見ずして朝帰り

初電車 他人の妻の 晴着かな

母よりの電話 故郷は雪のなか

水温(ぬる)み 蟲(むし)ぞ蠢(うごめ)く オノマトペ

啼く鳥の名前も知らず春を知る

春怒涛 修司来たりて法螺を吹く

わがこころ 狂はばくるへ 春の海

すさみたる生のさなかに春もなし

意味なんてどうでもいいが 春うらら

舞桜 君がうなじをかすめたり

くだらんね 莫迦な女の紅い傘

凄まじきセックスしたき 五月の日

接吻(くちづ)けて舌からめあふ 桜桃忌

夕涼み たそかれどきに訪問者(エトランジェ)

木枯らしや チェット・ベイカー今は亡き

これでいいこれでいいとて ポプラ落つ

白金(しろかね)のピアスを濡らす牡丹雪

朋(とも)喰ひて すずめ越冬したるらし

年末の賑わい忌みて 昼寝かな


以下、公開準備中です。

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